給排水管改善計画

設備配管の劣化は管の孔食による漏水、給排水量の減少、赤水・青水などによって発見されることが多いのが現実ですが、手遅れにならないよう早い時期に配管の診断により劣化現象を把握して、管の耐久寿命をのばすための的確な対策を取ることが大切です

  • 延命工法を決めなければいけないが、何もわからず戸惑っている
  • 施工会社によって工法も金額もまちまちで、どのように判断したらよいか分からない
  • よく分からないので結論が出せない

などの問題は、当組合にご相談ください。
まずは、実際に配管が劣化しているのかいないのか、また、そもそも劣化する配管なのか、など客観的に調査を行い、改修の必要性の検証・診断、必要な延命工法の提案をいたします。

 

当組合では、改良提案も行っております。
給水方式の一例をご紹介します。

現在の給水方式
建築時の条例適合により、現在は下記の方法で各戸へ上水が給水されています。

▲現在の給水システム(改良前)

  1. 公道内の広島市給水本管から分岐し、受水槽へ貯水(図の一点鎖線)
  2. 受水槽から揚水ポンプで最屋上階の高架水槽へ揚水し貯水(図の二点鎖線)
  3. 貯水された高架水槽から重力式(自然流下)にて各戸に給水(図の破線)

 

問題点
上記の給水方法には、さまざまな問題があります。

  1. 大気中に上水を開放貯水することは、汚染の可能性があり衛生面からの不安があります。
  2. 2個の水槽(受水槽と高架水槽)を定期的に清掃消毒する必要があり、費用負担や断水時の不便が生じます。
  3. 屋上階の高架水槽へ揚水するため、揚水ポンプの電気代、維持費および10年から15年サイクルで取り替え費用が生じます。
  4. 各水槽の取り替え時期は20年から25年で、多額に費用が必要となります。
  5. 平成3年の台風15号の例から、停電時には高架水槽内の貯水分が使用されると直ちに断水になります。(およそ5~6時間後)

 

改良後の給水方式
2個の水槽(受水槽と高架水槽)を廃止し、広島市給水本管に直結し、各戸に上水を供給する方法をお薦めしております。

▲改良後の給水システム

  1. A~B間を新設します。(灰色の既存部分は切り離します)
  2. 揚水ポンプを撤去し、加圧ポンプを新設します。
  3. C~D間を新設します。(灰色の既存部分は切り離します)

 

改良後のメリット

  1. 問題点の(3)を除くすべてが解消できます。特に、受水槽と高架水槽の保守がなくなり、費用負担が軽減されるメリットは大きいと言えます。
  2. 新設した加圧ポンプは補助的なものです。上層階で上水を使用した場合や、中・下層階で多量に上水を使用した場合に運転するので、現在の揚水ポンプより電気代が軽減されます。
  3. 広島市水道局では開局以来、給水本管工事、破裂など以外では断水になった事例はなく、停電時においても、中・下層階では断水の不安が解消されます。
  4. 受水槽を撤去でき、敷地を有効活用できます。


ここで紹介した方法は一例です。
当組合では、個々の建物の実情にあった提案を行っております。お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。